米ライドシェア2位のLyft社がナスダック上場へ
米国ライドシェア2位で市場シェア39%を占めているUber社競合のLyft社はいよいよナスダック上場になります。今回の上場でLyft社は$100M(およそ115億円)を集める予定です。一方で、Lyft社は去年成長に全力リソースを投入していたため、2018年通年の損失は$911Mまで登ってきて、この$100Mの募集は杯水車薪です。
Lyft社は実際に提出した上場書類は下記のリンクから確認できます。(英語になります)
https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1759509/000119312519059849/d633517ds1.htm
Lyft社の成長は実はとても早くて、2018年の売上はほぼ2017年の2倍で$2.2Bになりました。Uberは2009年の設立で、Lyftは2012年設立した会社ですが、Uberよりいち早く上場する理由はあります。
ライドシェアの大手において、米国のUber、中国のDidi、東南アジアのGrabやGo-jekなど、ライドシェア大手の上場はまだ一社もありません。これらの大手ライドシェアプレイヤーの共通点として、マーケットシェアを取るため、技術、マーケティングなどに大きな投資を入れていて、黒字化になっている会社は一社もまだない状況で、全て大きな赤字になっています。上場後世界の投資家はライドシェアのようなビジネスをどう評価するかは基本未知数になります。Lyft社は他のプレイヤーより先に上場への道を選ぶのは資金調達や将来株価の評価において戦略的な意味があります。
Lyft社が上場後世界の投資家から評価される場合、既存Lyftの投資家が大きなキャピタルゲインが得られます。万が一、ライドシェアというビジネスモデルが評価されなくて株価がなかなか上がらない場合、後ろに上場で付いてくるUber社や中国のDidi社などもあるので、彼らの上場が成功した場合、Lyft社にもポジティブの効果を齎します。
上場後Lyftの株価の動向を継続的に注目します。